2013年6月24日月曜日

怖い植物Gympie Gympie



カラパイアの「植物だって相当ヤバイ、恐怖の殺人植物ベスト10」を覗いていたらギンピーギンピー(Gympie Gympie)なる植物が気になったので調べてみました。


ギンピーギンピー(Gympie Gympie)




こんな感じの植物。日本でも見かけそうな見た目。フレディでもうっかり友達になってしまいそうですね。

主にはえてるのはオーストラリア東海岸やヨーク岬半島辺りとか南東のじめっとした熱帯雨林とか。
インドネシアとかインドにもあるらしい。














大体このあたり




一見無害そうだけど、その幹を除いて根っこから葉っぱまでが全部触れると毒を出す毛におおわれています。とても敏感なので、どれだけ優しく触っても無駄です。

その痛みと言ったら凄まじくて、軽微な場合で「激痛」「チクチクするような痒み」「焼けるような感覚」が二~三ヶ月は続きます。ひどい場合になるととても耐えられたものじゃなくて、死に至ることさえあるのだとか。自殺例もあるんですって。群発頭痛みたいですね。
ギンピーギンピーを捕りに行って君だけの完全犯罪を作ろう。
これに刺された馬が痛みで大暴れするので撃ち殺さなくてはならなかったとか、知らずにこの葉っぱをトイレットペーパーとして使ってしまった男がその後自殺したりなど色々な話があります。
http://therovingapothecary.blogspot.jp/2012/11/a-curious-australian-plant-gympie-gympie.html

痛みは一瞬ですが、刺されてから20~30分以内にどんどんひどくなります。一度痛みが引くと簡単にすぐ戻ってくるのです。しかも二回目のほうがより痛いのだとか。サディスティックですね。
M性感の待合室においてあるという話を聞いたことがあります。

こんなに人間をひどい目にあわせるギンピーギンピーですが、この植物と同じ土地にいる鳥やカエル、哺乳類などはこの毒の影響を受けないようです。痛い思いをするのはこの植物にとってまだ目新しい犬や馬や人間だそうで、影響を受けない奴らは耐性があるのか、ギンピーギンピーが敵と認識してないのかどっちなんでしょうね。

カエルは乗っても平気です。


ちなみにこんな美味しそうな実をつけます。ジャムにしたら美味しいかもしれないので獲りに行ってはいかがでしょうか。



2013年6月12日水曜日

【映画】変人村(SHEITAN)






 あまり見たくない映画を借りました。その話をします。



変人村(原題:SHEITAN)


あらすじ

若者4人がある村に入ってしまって、そこでひどい目にあう映画です。


登場人物









バート(Bart)

ただの女好きに見えて一番良い奴かもしれない






エーヴ(左 Eve)

村に連れてきた張本人。ひたすら思わせぶりな態度をとる女

タイ(右 Thaï )

エーヴをなんとかものにしようとしてるふしだらな男










ヤスミン(Yasmine)

クラブの店員。巻き込まれ要員、放置要員










ラジ(Ladj)

ヤスミンに上手いことふしだらなことをしようとしている男。二股クソ野郎










ジョセフ(Joseph)

ヤバいおっさん





内容

ある夜バート、タイ、ラジの三人はクラブで女の子を引っ掛けようとしていた。踊っているエーヴを見つけて外に連れ出してみたり、バートが女の子につれなくされていちゃもんつけてると割って入った男にビンでぶん殴られて外に連れだされたりなどクラブを満喫した三人。「これからどうする?」ということでエーヴの家にクラブ店員のヤスミンも連れて五人で向かうことに。向かう途中に強盗を働いて意気揚々と夜道を車で爆走。






DJ「盛り上がってるかーっ!」








ビンでぶん殴られるバート



翌朝、エーヴの家に到着。エーヴの家は父が人形を売っているとかで人形だらけ。ところ狭しと作りかけ、壊れかけの人形が並んで吊るされている。そして、怪しげなおっさん、ジョセフが登場。なんでもエーヴの家の使用人とのことで、このおっさん純粋なのか悪意があるのかよくわからない笑顔をしつつ一行と会話。行動もすこしおかしいので4人は気味悪がったり馬鹿にしたりします。






えへへへへへ・・・温泉に行きましょうよ



ジョセフに温泉に誘われた一行は岩場の穴に湧いた天然温泉に向かうことに。そこに村の住人達も次々入ってきて、何故か温泉騎馬戦大会が始まる。悪戯のやり過ぎか、バートはとある女に髪を引きちぎられてしまう。バートはめちゃくちゃキレるが、周りの「まあまあ、そう怒るなってー」におさめられる。
ここでは、「悪ふざけ」⇔「狂気」のいったりきたりが繰り返されて面白かったです。「あれ、こいつら頭ヤバい奴らなんじゃ・・・あ、なんだ悪ふざけか、あーでもこれはちょっと常軌を逸して・・・うーんでもこれもふざけてるだけか・・・」というもやもやが漂っているのが気持ち悪くてたまりません。






騎馬戦です



このあとは基本的にタイ、ラジの女の子ゲット大作戦。あとジョセフの奥さんがちょいちょい登場。タイはなんとかエーヴをいただいてしまおうと行動するけど冷たいエーヴ(結局は乳首を触らせたりはします)。ラジはそれなりにヤスミンといい感じなのに、ラジが二股相手の電話にいちいち出るのでムードぶち壊し!を二回くらいやります。馬鹿か。

ジョセフの奥さんはとっても思わせぶりな登場しかしなくて、温泉で引きちぎられたバートの髪を壊れかけた人形の頭にくっつけて「あと少しよ・・・」的なことを言ってみたり、鏡の前にいたバートの背後に立ってその人形を落っことして去って行ったりします。この辺になると、奥さんは実は妊婦でもう子供が生まれそうとか、ジョセフがその壊れた人形を見て「目が足りない・・・」とか言ったりとかなんとなくどうなるのか、ジョセフはなにがしたいのかがぼやーっと見えてきます。






バートの髪を貼ります






バートの背後に立ちます



明らかな異変が始まります。まず、「シャワー浴びてこいよ」の逆パターンで先に風呂に入ったヤスミンがベッドに入ろうとして絶叫。皆が駆けつけてみると、ベッドには大量のバッタが!坊ちゃんよろしくな展開にみんな大パニック。「馬の頭じゃなくてよかったな」などと言いつつバート、タイ、ラジの男衆三人はこの犯人を探しに家の中をうろつき回ります。すると、家の中に数人の村人が隠れていました。バートとタイは家の外に逃げた住人を追いかけます。この追いかけるシーンの間にちょいちょいジョセフが奥さんの乳首を舐めまくる映像が入るので不快です。あと、奥さんはズボンの上からでもわかる反り立ったジョセフのそれの前に顔を持って行って「神よわたしたちをお守りください・・・云々」と言っているシーンは意味がわかりませんでした。なにか意味はあるのかもしれませんが、エロ劇画のノリだよなと個人的には思ってしまいました。






坊ちゃん








十五の夜






意味不明。



この異変に乳首舐めをやめたジョセフはのこのこやってきて、大きな柱時計の音がしないのを気にします。その蓋をあけると中にはバッタをばらまいた犯人が隠れていました。ジョセフは「あと少しだろうが!余計なことしてどうするこの馬鹿者が!」とキレまくり暴行しまくるので、ラジが「やめろ、死んじまう!」と止めに入るも暴力の矛先が何故かラジに変わりラジは首を締められます。そこに犯人追跡からタイミングよく戻ってきた(犯人はバイクで勝手に壁に突っ込んで大人しくなりました)タイがラジを助けようとするもタイがジョセフの鉄拳の雨を食らうことに。ジョセフ最強説。

そんなこんなでタイをタコ殴りにしていると、ジョセフの目の前に羊水をだらっだら垂らした奥さんが現れます。どうやら十二時ちょうどに出産する予定だったようで、時計の針が垂直になった瞬間に子供を産みぶっ倒れました。ジョセフは生まれた生まれたとニコニコしながら半殺しにしたタイを放って我が子にかけよります。その喜びもつかの間、なんとか回復したラジに頭をぶん殴られ昏倒。ラジはもはや意識のないタイを引きずって、外にいたバートと共に車で逃げようとします。









それを「待てやオラ!」とガラスをぶち破って追いかけようとするジョセフ。意識を取り戻すのが早い!そしてガラスを突き破ることに一切の迷いがない!かっこいい!


たとえ車が走りだしてもジョセフは諦めません。後部座席の窓をぶち破ってきます。窓を破っては後部座席に乗っているバートの目を変な刃物で狙ってきます。「目が足りない・・・」発言はようするに、「人形にくっつける目が足りんからお前の目を寄越せや」ということだったんですね。わかりやすい。
ジョセフはバートに蹴り飛ばされ、車の窓→屋根→フロントガラスと移動し、急ブレーキで前方にふっとばされます。窓から蹴落とされて屋根に移動するというのはどういうルートを辿ったのか未だにわかりませんが、ジョセフならやりかねんだろうなと無理やり納得させられました。振り落とされたジョセフは急発進した車に正面から轢かれてしまいます。






Fatality.



ジョセフを轢き潰した三人は夜の村を爆走します。途中でもうすでに一人逃げ出していたヤスミンをバートが見つけますが運転手のラジはこれを無視。「おい!ヤスミンだ!止めろ!」とバートが言うと「これは俺が運転しているんだ。助けたきゃ、降りろ。降りるか、このまま行くかどっちかだ」。バートを一人残して車は夜の帳に消えていきます。

バートはヤスミンを探した結果エーヴの家に戻ってきます。ヤスミンは道沿いにいたんだから何故家に戻ってきたんだよとも思いましたが、何か理由があるのかもしれません。僕は浮かばないですが。
すると家には先程完全にはねられたはずのジョセフが結構健康体でバートに襲いかかります。相変わらず奇妙な刃物で目を狙ってきます。






サムネにすると人工呼吸にも見えなくもない



結果、バートは目をくりぬかれ、人形は完成。呻くバートをよそにジョセフ、ジョセフの奥さん、エーヴ、村人たちは子供の誕生を幸せそうに祝いましたとさ。










おめでとう坊や~












二人は幸せな笑顔で終了



めでたしめでたし。よかったですね。

タイとラジは逃げ延び、ヤスミンは行方不明、ヤスミンを助けようとしたバートは目ン玉繰り抜かれてほぼ死体、本当にめでたいですねえ。


余談

この映画、原題が"SHEITAN"というのですが、これは「サタン」という意味です。邦題は変人村となっていて全然ちげえじゃねえか!と怒りたくもなりますが、他にも「変態村」「変態男」という映画があるのでそれに合わせたものですね仕方ないですね。


タイトルがサタンという割にはサタンが出てきたのはジョセフが夕食をみんなで取っている時にその話をしただけだったりと、映画の中ではそんなにサタンという言葉が出てくることはありません。子供の誕生を祝う人形に人の髪や目玉をくっつけていたりとそういう儀式が悪魔っぽいのかもな、とは思いましたが、実際映画内ではこれが悪魔!という風には明言されません。ジョセフ役のヴィンセント・カッセルが「サタンとはなんですか?」と訊かれて「悪魔さ。恐怖でもあり、滑稽でもある。人が欲望を満たそうとする時に現れる。みんなの心のなかにいるものさ」と答えています。色々読み取れそうな気もしますが、色々読み取れすぎるので、サタンというのはこの映画に流れる不穏な空気や人の邪悪さとかの総称でいいんじゃないかと個人的には思っています。


基本的にジョセフを楽しむ映画です。見てみても精神的に損しかしませんが、ジョセフの気持ち悪さに触れてみたい人、この村の変な雰囲気を感じてみたい人は見てみるといいんじゃないでしょうか。